【Case 3】「世界を広げる拡声器」としての広報支援。新しい概念をどう浸透させるか
(SYMMETRY × プロトスター)
インタビュイー
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株式会社SYMMETRY
エバンジェリスト沼倉 正吾 氏
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HAKOBUNE
Founding Partner栗島 祐介 氏
※所属・役職は取材当時のものとします。
創業期のスタートアップにとって、技術力以上に獲得が難しいのが「社会的認知」だ。特に「デジタルツイン」のような新しい概念を扱う場合、その価値を社会に伝えるハードルは極めて高い。この課題に対し、開発プロモーターはどのように「拡声器」の役割を果たしたのか。

(写真左から)当時プロトスター株式会社でプロジェクトを担当した現HAKOBUNE Founding Partner 栗島祐介氏、株式会社SYMMETRY エバンジェリスト 沼倉正吾氏
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沼倉氏:当時、私たちは現実空間をデジタル上に再現する「デジタルツイン」という技術を広めようとしていましたが、まだ一般の方には馴染みがなく、スタートアップ単独でその価値を伝えるには限界がありました。国土交通省がデジタルツインの国家プロジェクト『PLATEAU(プラトー)』を開始する少し前の時期で、ようやく言葉が出始めた段階でしたから。
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栗島氏:そこで私たちが注力したのが、広報支援です。具体的には、テレビ東京グループと連携して大規模なリアルイベントを企画しました。数千名規模が参加するイベントの中に「5G」のセッション枠を作り、SYMMETRYさんに登壇いただいたんです。

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沼倉氏:都庁での記者会見の場もセットアップしていただき、そこで「デジタルツイン×5G」の可能性を発信できました。
また私たち自身でも「SYMMETRY LIVE」という動画配信を行っていましたが、プロトスターさんにはスタジオや機材の提供だけでなく、撮影自体にも協力いただきました。広報面で本当に多くのバックアップをいただきましたね。

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栗島氏:「5G」というテーマは、企業や自治体との連携を促進する強力なキーワードになりました。新しい通信インフラに関心を持つ事業者が多く、通常のスタートアップ支援よりも協力を得やすかったんです。
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沼倉氏:「東京都の事業に参画している」という事実は、メディアや大企業からの信用に直結します。この支援期間中に蒔いた種が、静岡県熱海市での土砂災害対応につながり、現在は国土交通省のプロジェクトで橋や道路のインフラ管理システムを開発するまでに至っています。当時、5Gを使った大容量データの配信について検証できたことが、現在の自治体との実証事業の基盤になっています。
