【Case 3】スタートアップを「支援する」のではなく、自社の事業開発に「取り入れる」
(SYMMETRY × プロトスター)
インタビュイー
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株式会社SYMMETRY
エバンジェリスト沼倉 正吾
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HAKOBUNE
Founding Partner栗島 祐介 氏
※所属・役職は取材当時のものとします。
連携事業者としての参画は、スタートアップへの「支援」や「貢献」なのか。プロトスター株式会社と株式会社SYMMETRYの事例を見ると、少し違う構図が浮かび上がる。当時、通信キャリア各社は5Gの商用化を見据え、具体的なユースケースを示す実証案件を必要としていた。連携事業者として参画した企業の中には、自社の事業開発の一環としてこの枠組みを活用し、スタートアップを取り入れたケースがある。

(写真左から)株式会社SYMMETRY エバンジェリスト 沼倉正吾氏、当時プロトスター株式会社でプロジェクトを担当した現HAKOBUNE Founding Partner 栗島祐介氏
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栗島氏:今回の支援期間ではソフトバンク株式会社、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社の3キャリアに連携事業者として参画していただきました。ソフトバンクは、ちょうど豊洲やお台場にボリューメトリックビデオのスタジオを立ち上げているタイミングでした。大容量映像を扱うスタジオなので、5Gとの連携が前提になる。そこで使える実証案件を探していたところに、私たちの話がはまったんです。
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沼倉氏:5Gをデジタルツインのインフラとして活用するため、本事業に参加する前にもNTTドコモと共同で取り組みを進めていたのですが、今回の取り組みでは、NTTドコモが拠点を持つ西新宿をフィールドに、大容量の点群データや3Dモデルを5G経由で配信し、遠隔地から実際の場所の情報にアクセスしたり、その空間を体験したりできる仕組みを検証しました。

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沼倉氏:私たちが開発しているデジタルツインのプラットフォームは、建物や都市の3Dデータをリアルタイムで扱います。データ量が大きいので、5Gの通信環境が必要になる。通信キャリアにとっては、実際のサービスでどれくらいのデータが流れるのか、通信品質がどう影響するのかを検証できる機会になります。この実証は私たち自身、その後の自治体向けの展開につながっていきました。
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栗島氏:通常のスタートアップ支援だとお願いベースになりがちで、なかなか大企業を動かしにくい。しかし5Gという新しい通信インフラを軸にしたビジネスとなると、「興味がある」という反応をいただけることが多かった。
デベロッパーの三井不動産株式会社や東京建物株式会社にも、実証フィールドとして協力いただきました。こちらも、自社の施設で5G関連の新しい技術を試せるという点に興味を持っていただけたのだと思います。
