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【Case 3】街の「デジタルの双子」が防災を支える

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株式会社SYMMETRY エバンジェリスト 沼倉正吾氏

「デジタルツイン」という言葉を聞いたことがあるだろうか。現実の街や建物を、そっくりそのまま3Dデータで再現したものだ。株式会社SYMMETRYは、このデジタルツインのプラットフォームを開発。Tokyo 5G Boosters Projectでは西新宿をフィールドに、大容量の3Dデータを5G通信でリアルタイムに送受信する検証を行った。

遠くにいながら、「その場にいるかのように」街の状態を確認できる──。2021年に発生した熱海伊豆山地区の土石流災害では、SYMMETRYの技術が力を発揮した。発災前と発災後の地形の3Dデータを使って比較することで、「どこがどれだけ土砂が崩れたか」を迅速に把握できた結果、被災者の救助活動を早く始めることができたのだ。この事例をきっかけに、東京都でも都内全域の3Dデータ整備が進み、防災やインフラ管理への活用が始まっている。

「ここ数年、道路の陥没や橋の劣化など、各地でさまざまな問題が起きていますが、デジタルツインを駆使して事前に防ぐべく、システムの開発に取り組んでいます。事故が起きる前に対処できれば、都民の安全を守ることにつながります」(沼倉氏)

私たちの暮らす街が、見えないところで守られる仕組みが整いつつある。

【Case 4】技術の進化が変える、街づくりの主役

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テレポート株式会社 代表取締役CEO 平野友康氏

まちづくりといえば、行政や専門家が計画を立て、住民は説明会で話を聞くだけ——そんなイメージがあるかもしれない。だが、デジタル技術の進化によって、その構図が変わりつつある。

株式会社テレポートは、コミュニティ向けのプラットフォームを開発している。「DX Yourself」、つまり専門家に頼らず、当事者が自分たちでデジタル化を進められる仕組みだ。Tokyo 5G Boosters Projectでは二子玉川エリアで、KDDI・東急・地元の商店街やエリアマネジメント団体と連携し、地域住民が当事者として参加する実証を行った。

この取り組みで培ったノウハウは、福岡県糸島市での「まちづくり学校」へとつながった。市民がAIを使って、自分たちの住みたい街のイメージをCGで描いたり、街づくりの計画を立てたりする試みだ。

「AIの時代に大事なのは、発想力やアイデアだと思うんです。人々の暮らし、企業活動、交通──色々なものをどうつないで、どんなサービスを生み出したらより便利か、より楽しいか。そういうことを考える人たちが出てくれば、東京はすごく面白い街になると思います」(平野氏)

「みんなで考える」街づくり。技術の進化によって、それが現実のものになろうとしている。

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